選挙結果

正直、民主党がここまで議席を落とすとは思っていなかった。社民なんかと組めばまた過半数取れるくらいは残ると思っていたのでかなり絶望していたのだが、それ以上に落とした。ただ逆に、過半数にするには、公明党ぐらいしか相手が居ないというのは、正直別の危険だと考えてるが。
また、自民党みんなの党と組んだとしても、こちらもまた当然のごとく過半数は無理。どころか残り 25 。公明党を入れても届かないので、こちらもまた面白い状況と言える。
この状況で民主が法案を通そうとすると、野党ときちんと協議をしないと無理だと言うのは、とても良い状況だ。なにせ民主党は数の暴力を用いて、与党であるにも関わらず審議拒否をしたうえで強行採決と言う、言語道断、党取り潰し、党員全て選挙権・被選挙権剥奪がふさわしい行動を行っているのだから、『必ず意見のすり合わせが必要』と言うのはとても良い状況と言える。民主主義を勉強しなおす意味でもね。
また、現在の状況は、自民党が与党でのねじれの状態だった3年前からの状況の再現とも言える。あの当時に言いたい放題言っていた民主党が、今度は自分たちの言葉で責められるわけだ。見事なブーメランと言える。政治の責任と言うものをしっかりと噛み締めてくれればいいのだが。
 
で、今回の選挙でいくつか考えることが。
1)マスコミや民主党員の一部が必死に『首相が消費税を言ったからだ』と言っているが、消費税そのものの議論については国民の大方(大半までは行かない)は許容に移り始めているのが現実ではないかと。
これは、むしろ消費税を堂々と掲げた自民党に票が入っていることからも明らかだろう。
それでも私は民主党の消費税論には反対するが、それは
・消費税%を何も考えていない。責任政党としての『責任』から出た10%ではない。
・ばら撒きのツケとして消費税をと言っているに過ぎない。子供手当て、高校無償化と言ったばら撒きを強行採決して、そのツケを国民に押し付けてるだけ。そんな民主党が消費税を手にしたら、今度はどこまでばら撒かれるかたまったものではない。
なために、民主党の消費税論は反対だった。
ただし、将来的に消費税に頼る必要があるのは明らかだ。老人を支える福祉の金をどこから持ってくるかと考えると、どうしても国民から広く薄く取る算段を整えるしかない。
先に書いた通り、今回の選挙で自民党議席を見れば、消費税の議論を始めること、それ自体まで忌避されている状況とは考えられない。時期は整いつつあると考える。
また、結果的に与野党がきちんと協議しないと法案が通らない状況も考えると、超党派で消費税議論をはじめることは、良い時期だと考える。
 
2)民主党の一部に、管責任論として首相を辞めろというのが出ている。
はっきり言って馬鹿だと。
今回の負けは、確かに管発言の消費税が足を引っ張ったのは否めない。自民党もそこを責めたしね。
しかし、これが決定打とはいえないことは、前述の通り。
今回の負けの主因は、鳩山・小沢コンビの禊が全く終わってないことだろ。
政治と金が厳しかったことは、輿石の票なんかがうまくあらわしてると思われる。つーか、日教組とつながりある「政治性のない教育なんて無い」とか言ってる輿石は落ちて欲しかったんだがな。死票は輿石票を上回ってるが。
ともかく、辞めたからそれでOKと言うのは甘いかと。いろいろとぶちまけた後遺症、直す間も無く1ヶ月で選挙なんだから、負けの責任を管に押し付けるのはどうかと。
まぁ、党首である以上、最終責任者であることは間違いないが、ここで首を切ると言うのは『道理が通っていない』から反対する。『首相』でもあるしな。
ただ。9月に民主党の党首選だったっけ。ここで管を挿げ替えて、また小沢の手の者をと言う動きが激しくなるだろうけど。
 
3)超党派で選挙を延ばす算段をしなかったのは、危機意識問題として考える。
宮崎県の口蹄疫問題が終息したわけでもない状態で選挙を7/11に確定させた民主党には、正直辟易している。口蹄疫をどんだけ甘く見てるのかと。
たぶん、延ばす方が民主党に利する状態になると思うんだけど、それでも6月中のあの状況で7月選挙と言う判断は、はっきり言って危機管理能力が文字通り無いと言いたい。
知識が無いという問題ではない。それを補うだけのブレーンは周りに居る。
それらを無視してると言うのが決定的にダメだと。
 
などなど。つらつらと。